タケミカヅチのレビュー

いつものクサさの中にアツさ

MiddleIslandの作品は素晴らしいと思いつつも、
個人的には最近のはボーカル作品では現実否定を越えられないな、と思っていた。しかし今回のはキタ。

1曲目のGoldsteinで、まず幻想的に始まり、そこで剣が振られカキンと音がするところから音楽と共にテンションが一気に上がる。Goldsteinは曲としてちゃんと締まるが、気持ちはその勢いのまま2曲目へ。この作品ではコンポーザーの岬さんがボーカルとしても一部参加しているが、見事なツインボーカルになっている。
一度気持ちは2曲目で落ち着き、3曲目Slideの冒頭こそ一休みだが、サビへ向かい徐々に盛り上がり、サビはほんと聴いてて気持ちイイ!
4曲目白骨独白5曲目夢見がちCadenzaも良いが他が良すぎて、ちょっと霞んでしまうかな。霞むというかそのあとの6曲目タケミカヅチが良すぎる。夏コミ後の脳内再生数は間違いなくトップだろう。
この曲でも岬さんは歌っているが、紫さんと見事に合わさっているというか、互いに引き立て合っている。正直コンポーザーが歌うというので不安があったが、紫さんとの相性の良さには驚いた。
そして、インスト部がクサい。ほんとクサい。歌がかっこ良くてインストがクサい。クサさの余韻に浸っていると、「さあ放て〜♪」の部分でゾクゾクっときて戻される。そしてラストスパート。

全6曲で1曲当たりも短めのものが多いが、ものすごい濃集度。二十数分でなにかやり遂げたかのような、気持ち良さが残る一枚。