ミニマリズム進化論のレビュー

手を結んで踊っているかのようです

user:kizkiz
「ミニマリズム」とCDタイトルにあるけどミニマル要素はほぼ無し。
ラウンジ/フォーク・ロックを経由した落ち着いた空気を持ったオーセンティック・ポップス集。

中核となるのは耳にすんなりと馴染むポップネスと心地良さ。
そこにひねくれた小技(切り刻み、逆再生、変拍子)をほんのりと入れているのが面白い。
マスを包み込むポップネスとミクロをつつくアヴァンギャルドが8:2ぐらいの割合でかっちりと歯車を揃えて廻りながら音を奏でている。
それはジャケットに描かれた巨大な生き物と小さな生き物が手(尾?)を結んで踊っているかのようです。

難しいことを考えなくても、あえて考えても面白く聴ける良盤。