Aprireのレビュー

Prismagic聞き始めにおすすめの1枚!

ギターサウンドを中心に多彩なジャンルで同人・商業問わず活躍されている作編曲家かそかそさんと
ふんわり癒し系の声で歌い上げるかわいい系ボーカリストきゃらめるさんのユニット「Prismagic」の3作品目。
本稿はリリースから5年後に書いているが、5年経った今でも同人音楽クラブイベントで流れることも多い曲を多数含む人気の作品であり、
配信やVRChat等で最近きゃらめるさんを知った人やPrismagic聞き始めた方にもおすすめの1枚である。

tr1. Dance party invitation
ブラスサウンドが特徴的なビックバンド編曲なトラック。
Aprire(伊:開ける/広げる)というタイトルのアルバムの1曲目にふさわしい、明るい雰囲気となっている。
かわいくも芯のあるボーカルが、かわいくて内面から芯のあり自信のあるような、
シンデレラを彷彿とさせる歌詞の雰囲気と非常にマッチしている。

tr2. 揺れる季節の変わり目に
tr1とは、うってかわってガラッと雰囲気が変わり、昭和歌謡テイストなトラック。
同人音楽では珍しい不倫をテーマにしており、歌詞も節々に昭和を感じる。
かわいさがありながら大人っぽさもあるボーカルがクセになる1曲である。
ちなみに後の6作目「Vestito」のtr.2 「Secret Flavor」で2度目の不倫をしている。

tr3. Paradisus noctis
ここまでおしゃれな雰囲気だったが、また雰囲気が変わりHR/HMのトラック。
かそかそさんのメインジャンルだと思われ、ギターソロが光る。
このジャンルの曲はギターの低音とボーカルのパワーでゴリ押すことも多いが、
ころころと転調を繰り返す中、しっかり男女デュエットで歌いこなすという曲である。

tr4. 桜前線、恋せよ乙女
Prismagicやきゃらめるさん歌唱の曲で大人気のトラック。
「桜」とタイトルにつくだけあり、和風テイストで和楽器とギターの調和が素晴らしい。
青春真っ只中の少女の曲であり、少女感のあるボーカルとマッチしている。
なお、作詞を担当したyuayuaさんがリリースしたアルバム「Star bouquet」に
「桜前線、恋せよ乙女 -Star bouquet ver.-」としてカバー楽曲が収録されている。

tr5. clover
tr1とは異なり、tr4-5は自信のない少女のトラックが続く。
ギターと4つ打ちの心地よい組み合わせに儚げな曲調がうまくのっている。
また、ボーカルの切ない歌い方がまた心地よい。
この曲のギターソロもかっこよく、見どころである。

tr6. Starscooper
Prismagicでは珍しい、かなりデジタルでクラブサウンドな1曲。
2番以降のDrum'n'bassの疾走感が心地よく、
「スタースクーパー」の連呼が非常に耳に残る。

tr7. ほしくず子守唄
曲頭のセリフから眠気を誘う1曲。
セリフパートのアンビエントな曲調がプラネタリウムを想起させ、癒やし声と合っている。
3拍子バラードにつられて横にゆれているといつの間にか寝ていると思う。
この曲もころころと転調を繰り返すが、それがまた自然で心地よい。